2026年9月25日(金)練馬区立男女共同参画センター「えーる」にて、『第32回 介護・医療連携推進会議』を開催いたしました。
今回のテーマは「令和9年3月 夜間対応型訪問介護廃止、『練馬の夜間はどうなるの?』~定期巡回の今後」です。
会議には練馬区介護保険課のご担当者様や、地域包括支援センターのご担当者様、居宅介護支援事業所のケアマネージャー様、区内の定期巡回・訪問介護・訪問看護事業所の皆様、当法人職員など、約40名の方にご参加いただきました。関心の高さを受けて、質疑応答の時間を長めにとり、活発な意見交換が行われました。


■議題発表
当日発表したスライドをご紹介します。
①制度説明 定期巡回・随時対応型訪問介護看護とは?
定期巡回めぐみの会 管理者 岡田

定期巡回には「一体型(Ⅰ)」「連携型(Ⅱ)」「夜間対応型(Ⅲ)」の3種類があります。
一体型は介護も看護も同じ事業所が24時間365日対応します。めぐみの会は令和8年4月に連携型へ変更したため、現在、練馬区に一体型の事業所はありません。
連携型は、介護を定期巡回事業所が、看護を連携先の訪問看護事業所が担います(連携契約と区への届出が必要です)。
夜間対応型(Ⅲ)は18時~翌8時のみ介護を提供するサービスです。訪問介護・訪問看護と併用でき、連携契約は必要ありません。

定期巡回は、「定期巡回サービス」「随時対応・随時訪問サービス」「訪問看護サービス」で構成されています。
随時対応とは、電話や通報を受けてどう対応するかを判断することで、その判断を受けて実際に訪問することを随時訪問といいます。
介護サービスのみの利用でも、看護師による初回アセスメントとおおむね月1回のモニタリングを行う点が、通常の訪問介護との違いです。夜間対応型(Ⅲ)では、看護職員の意見を踏まえて適切な頻度で実施していれば、必ずしも月1回以上でなくてもよいとされています。

「定期巡回(めぐみの会)」「定期巡回 夜間対応型(Ⅲ)」「夜間対応型訪問介護(24時間めぐみの会)」の比較です。
夜間対応型(Ⅲ)と夜間対応型訪問介護は、どちらも最大18時~翌8時の提供で、看護サービスはありません。大きな違いは日中の対応です。夜間対応型訪問介護は24時間通報対応加算を算定することで、8時~18時もコールを受け付け、連携先の訪問介護または自費で駆けつけることができます。一方、夜間対応型(Ⅲ)には現在その仕組みがありません。
夜間対応型訪問介護は、2027年4月1日に廃止されます。
②状況報告と今後の課題
めぐみの会 代表 山添

法改正により、夜間対応型訪問介護は令和9年3月末で廃止されます。経過措置は3年間設けられています。
めぐみの会では、令和9年3月末まで夜間対応型訪問介護・夜間対応型(Ⅲ)ともに新規契約を受け付け、24時間めぐみの会は経過措置期間中もサービスを継続します。緩やかな移行を進めていく方針です。

検討事項1:夜間対応型(Ⅲ)の対応時間
夜間対応型(Ⅲ)は、22時~翌6時を含めば、18時~翌8時の範囲で事業所ごとに提供時間を決められます。現在めぐみの会は最大の18時~翌8時で提供していますが、令和9年4月以降の提供時間は、人員や体制を見ながら検討中です。

検討事項2:夜間対応型(Ⅲ)の受け入れについて
24時間めぐみの会の契約者87件のうち、81件が24時間通報対応加算(610単位)を算定し、日中の緊急コールを利用されています(令和8年8月末時点)。夜間対応型(Ⅲ)へ移行した場合、日中のコール受付や駆けつけを今後どこが担うのかが課題です。


検討事項3:日中の緊急駆けつけはどうなるのか
令和8年8月の実績では、24時間めぐみの会のコール数は373件、駆けつけは80件でした。駆けつけのうち8時~18時は14件、6時~22時まで広げると43件にのぼります。定期巡回めぐみの会はコール22件・駆けつけ18件で、24時間の定期巡回にするとコールも駆けつけも大きく減ることがわかります。
夜間対応型(Ⅲ)へ移行すると、日中の緊急駆けつけに対応する体制(自費を含む)がなくなります。コールの受付方法だけでなく、誰が駆けつけるのかも考える必要があります。

検討事項4:委託(連携)について
夜間対応型訪問介護の利用者のうち、日中に訪問介護を利用している方は85人、訪問看護を利用している方は63人です。連携事業所は訪問介護63事業所、訪問看護40事業所にのぼります。定期巡回(Ⅰ・Ⅱ)へ移行する場合、これだけの事業所と連携契約を結ぶのは現実的に難しく、連携先の確保が課題です。

各方面で考えるべき今後の課題
夜間対応型訪問介護の利用者が、全員定期巡回に移行できるわけではありません。事業所からの距離が遠い方、医療依存度の高い方、障害サービスと併用している方などは、移行が難しいケースがあります。
ケアマネージャーのプラン変更、利用者への説明、訪問介護事業所との調整など、円滑な移行のために地域全体で考えるべきことが多くあります。人材の確保と体制づくりが鍵になるのは、定期巡回に限らず訪問介護の事業所も同じです。利用者の皆様に不利益が生じないよう、地域の事業所の皆様と一緒に取り組んでいきたいと考えています。
■定期巡回 利用状況報告
当会議で報告させていただいた、「定期巡回めぐみの会」の利用状況(令和8年3月~令和8年8月)は以下の通りです。



■質疑応答・意見交換
会議では、夜間対応型訪問介護の廃止後の日中の対応や、区内の定期巡回事業所の状況などについて、質疑応答と意見交換が行われました。
Q1(居宅介護支援事業所ご担当者様):現在、夜間対応型訪問介護を利用しています。日中のコールは、めぐみの会に受けてもらい、自費での駆けつけか連携先の訪問介護につないでもらっています。令和9年4月以降、日中のコールは受け付けてもらえなくなるのでしょうか。
A1:令和9年3月31日までに夜間対応型訪問介護を契約した方には、経過措置期間の3年間もこれまでどおりサービスを提供します。24時間通報対応加算(610単位)を算定していただければ、日中のコールも引き続きお受けします。
一方、定期巡回・随時対応型訪問介護看護の夜間対応型(Ⅲ)は、夜間のみの対応で差し支えないとされています(令和6年度報酬改定Q&A 問140)。事業所が設定した時間帯の外は、コール機からの発信もできません。
事業所が最低限の22時~6時しか提供しない場合、6時~22時は日中の訪問介護事業所が対応することになります。8月の実績では、この時間帯の駆けつけが43件ありました。コールを誰が受け、誰が駆けつけるのかが今後の課題です。なお、練馬区内で夜間対応型(Ⅲ)を利用している方は、現在1名程度です。
Q2(居宅介護支援事業所ご担当者様):コール機はいくつ保有していて、今後どのくらい新規を受けられますか。また、コール機の費用を利用者が負担することはありますか。
A2:利用者87名のうち、約65名がコール機を設置しています。11月に約80台を新しい機種に入れ替える予定で、費用はすべて当社の負担です。利用者の負担はありません。
また、固定電話の回線がないご家庭でも、Bluetooth対応の携帯電話(スマートフォン・ガラケー)とつないで発信できる機種を、試験的に導入します。
(ご質問者様より)コール機は誰にでも付けるものではなく、ケアマネージャーとして、常に使える状況か、本当に必要かを見極め、利用者に説明したうえで切り替えを進める必要があると考えています。
→その認識で間違いありません。
Q3(居宅介護支援事業所ご担当者様):夜間対応型(Ⅲ)は、令和9年4月以降、めぐみの会では22時~6時に短縮される可能性がありますか。また、従来の夜間対応型訪問介護の提供時間も変わりますか。
A3:夜間対応型(Ⅲ)の令和9年4月以降の提供時間は、まだ決まっていません。従来の夜間対応型訪問介護は、4月以降も18時~翌8時で変わりません。日中は24時間通報対応加算を算定し、当社がコールを受けたうえで、日中の連携事業所と連携して対応します。
Q4(めぐみの会より、区内の定期巡回事業所へ):夜間対応型(Ⅲ)の提供時間と、利用状況を教えてください。
A(区内の定期巡回事業所Aご担当者様):夜間対応型訪問介護は、今年12月末で終了する方向で調整しています。夜間対応型(Ⅲ)は現在受け付けておらず、利用者もいません。実施する場合は18時~翌8時を想定しています。
夜間対応の利用者は約150名で、24時間通報対応加算を算定していない方は約15名にとどまります。夜間だけのニーズは少ないのが実態です。24時間体制の定期巡回にするとコール件数・訪問件数が大きく減る傾向は、めぐみの会のデータと共通しています。
A(区内の定期巡回事業所Bご担当者様):従来の夜間対応型訪問介護は実施していません。夜間対応型(Ⅲ)は22時~6時で実施していますが、現在の利用者はいません。
夜間だけの軽度のニーズは、料金面から利用につながりにくい状況です。重度化すると日中のコール対応が必要になりますが、定期巡回へ切り替える際に、これまでの訪問介護事業所を使えなくなることが壁になっています。「中間の受け皿」だった夜間対応型訪問介護がなくなることで、日中のコール対応が課題になると考えます。
Q5(区内の定期巡回事業所Aご担当者様):定期巡回の介護保険部分で連携契約を結んでくれる訪問看護事業所の確保に苦労しています。めぐみの会ではどうですか。
A5:連携契約を結んでくれる訪問看護事業所は少ないのが実情です。大泉・光が丘・石神井の各圏域で連携契約を結んでいるのは14事業所で、そのうち実際に利用者へサービスを提供しているのは7事業所です。夜間対応型訪問介護の利用者を定期巡回(Ⅰ・Ⅱ)へ移行するには、訪問介護・訪問看護との連携契約が大きな課題になると考えています。
Q6(区内の定期巡回事業所Aご担当者様):夜間対応型(Ⅲ)で看護職員のアセスメントがどこまで必要かが不明確です。区に確認しましたが、明確な回答は得られていません。
A6:夜間対応型(Ⅲ)では、アセスメントは必ずしも毎月でなくてよいとされています。詳細は年明け2月ごろに示される見込みで、現在は今年8月に出た内容をもとに進めています。当社は看護師が1名在籍しており、アセスメントを外部に委託してはいません。
ご意見(区内の定期巡回事業所Aご担当者様):別の推進会議で、ケアマネージャーから「夜間対応型(Ⅲ)では日中の電話対応ができないため、日中の訪問介護のアセスメント(再アセスメント)を強化する必要がある」という意見がありました。定期巡回の周知には、事業所同士で協力して取り組んでいきたいと考えています。
ご意見(めぐみの会 代表 山添):日中の駆けつけ体制が最大の懸念です。夜間対応型(Ⅲ)へ移行するか、連携型(Ⅱ)として自社で一体的に対応するかも含めて検討しています。利用者のプラスになる形で移行できるよう、地域の訪問介護事業所の管理者・サービス提供責任者、ケアマネージャーの皆様と協議を進めていきます。
ご感想(練馬区介護保険課ご担当者様):夜間のコールが多い一方で、日中のコールにも一定の需要があり、今後対応が必要になることを理解しました。認定調査の立場からも、サービスの状況を踏まえ、正確な認定調査の結果を出せるよう取り組みたいと改めて思いました。
■お知らせ
10月13日(火)16時30分から、24時間めぐみの会(夜間対応型訪問介護)をご利用中の利用者様を担当されている居宅介護支援事業所様向けに、説明会を開催いたします。ご案内はFAXにてお送りしております。
■次回開催
次回の開催は2027年2月を予定しております。
