
2026年10月23日(金)、「めぐみの会全体研修」を開催しました。
今回のテーマは、「訪問介護ヘルパーのための感染症対策」と、「訪問現場における倫理規定と法令遵守」の2本立てです。
研修は18時30分から開始。
会場は、石神井の練馬区立男女共同参画センター「えーる」と、デイサービスめぐみの2拠点です。

今回の講師は、定期巡回めぐみの会のメンバーが担当しました。
めぐみの会の全体研修では、各事業所のメンバーが月ごとに持ち回りで講師を務めています。

2つの会場をオンラインでつなぎ、同じスライドを見ながら、職員全体で学びました。

インフルエンザが、急増しています

最初に共有されたのは、最新の感染症の動向です。
令和8年10月9日、東京都がインフルエンザの流行注意報を発表しました。
東京都全体の患者報告数は6,619人。
定点当たりの報告数は15.87人で、前週の9.51人から一気に増えています。
秋から冬にかけては、毎年のように感染症が増える季節です。
研修では、その理由を3つに整理しました。
① 空気の乾燥
ウイルスが空気中に漂いやすくなり、感染が広がりやすくなります。
② 粘膜の働きの低下
のどや鼻の粘膜が乾き、ウイルスを防ぐ力が弱まります。
③ 寒さによる免疫力の低下
体が冷えて血行が滞り、体調を崩しやすくなります。
毎日の基本は、4つの予防習慣
では、どう防ぐのか。
特別なことではなく、毎日の基本を続けることが一番の対策です。
① 手洗い・手指消毒
外出後、食事前、トイレの後は、丁寧に洗う。
② 適切な湿度と換気
室温20〜25℃、湿度50〜60%を目安に、1日数回換気する。
③ 栄養と十分な休養
温かい料理で水分と栄養をとり、十分な睡眠で免疫力を整える。
④ 正しいマスク着用
通院やお出かけのとき、咳が出るときはマスクを着用する。
2月の全体研修でも感染症対策を学びましたが、流行シーズンを前に、あらためて基本を確認しました。
(2月の研修の様子はこちらの記事でご紹介しています)
訪問介護では、ヘルパーが何軒ものお宅を回ります。
だからこそ、一人ひとりの基本が、ご利用者様と自分自身の両方を守ることにつながります。
異変に気づいたら、すぐに報告。感染したら、無理に出勤しない
研修では、感染が疑われるときのルールも確認しました。
ご利用者様の異変に気づいたとき
発熱、咳、いつもより元気がないなどの異変に気づいたら、速やかにサービス提供責任者(サ責)や看護師へ連絡します。
スタッフが感染したとき
・新型コロナ:発症後5日が経過し、かつ症状が軽くなってから24時間が経過するまで出勤停止
・インフルエンザ:発症後5日が経過し、かつ熱が下がってから2日が経過するまで出勤停止
「これくらいなら大丈夫」と自分で判断しない。
一人で抱え込まず、決められたルールに沿って、チームで対応することが大切です。
介護は、税金と保険料で支えられた公的サービス
後半は、「訪問現場における倫理規定と法令遵守」です。
最初に確認したのは、なぜ倫理と法令遵守を守らなければならないのか、ということでした。
介護サービスは、人の命や尊厳に関わる仕事です。
そして、その財源のほとんどは、税金と保険料でまかなわれています。
つまり介護は、社会から重い責任を預かっている公的なサービスなのです。
研修では、守るべきものを2つに分けて整理しました。
■法令遵守(外からのルール)
介護サービスを提供するうえでの、絶対的なルール。
違反すれば、事業所の指定取消や罰則など、重い処分につながります。
■倫理(内側の判断基準)
人として「こうしたほうがいい」「しないほうがいい」を判断するよりどころ。
現場で迷ったとき、問題が起きたときの、解決の手がかりになります。
必要なのは「法令遵守+α」
介護の仕事に関わる法律は、たくさんあります。
介護保険法、個人情報保護法、労働基準法、老人福祉法、虐待防止法、医師法、感染症法、道路交通法など。
もちろん、これらを守ることは大前提です。
しかし、法律に違反していなければ、それでいいわけではありません。
たとえば…
道路に面した窓を開けたまま、オムツ交換をする。
法律違反ではないかもしれません。
それでも、ご利用者様の尊厳を深く傷つけてしまいます。
毎日同じ介助を続けていると、こうした「慣れ」が、知らないうちに入り込んでしまうことがあります。
また、ご利用者様からの要望も、職業倫理に照らして判断する必要があります。
たとえば、お歳暮などの贈り物や、サービスの範囲を超えた家事のお願い。
ご厚意やお困りごとに応えたい気持ちがあるからこそ、迷うことがあります。
だからこそ、一人で判断せず、職業倫理という「ものさし」を持っておくことが大切です。
ワークショップ…現場で迷った事例を、みんなで考える

講義のあとは、ワークショップを行いました。
テーマは、「実際に、訪問現場で倫理と法令遵守で迷う事例を考えてみよう」。
指定のシートに、それぞれが現場で迷った場面を書き出し、グループで話し合いました。

えーる会場でも、デイサービスめぐみ会場でも、あちこちで意見が交わされていました。
グループワークで出てきたのは、たとえばこんな事例です。
■換気扇の掃除をお願いされたら?
ご利用者様の暮らしを考えると、できればお応えしたい。
でも、それはヘルパーのサービスとして「ギリギリできること」なのか、「できないこと」なのか。
現場では、こうした線引きに迷う場面が少なくありません。
■お金や物を、どうしても渡したいと言われたら?
「いつもありがとう」という気持ちから、お金や品物を渡そうとしてくださる方もいます。
そのお気持ちはしっかり受け止めたうえで、丁寧にお断りする。
ご利用者様との関係を大切にしながら、どう伝えるかも話し合いました。
同じ場面でも、人によって感じ方や判断が違います。
だからこそ、言葉にして共有することで、自分だけでは気づけなかった視点が見えてきます。

最後は、グループで話し合った内容を発表し、2つの会場で共有しました。
職業倫理は、マニュアルを読むだけでは身につきません。
自分で考える習慣を、チームで積み重ねていくことが大切です。
感染を防ぐことも、尊厳を守ることも、同じ根っこ
感染症対策と、倫理・法令遵守。
一見すると、まったく別のテーマに見えるかもしれません。
しかし、どちらも根にあるのは同じです。
ご利用者様の命と生活、そして尊厳を守ること。
手洗いや換気を、当たり前に続ける。
異変に気づいたら、すぐに報告する。
法律を守ったうえで、相手の気持ちまで考える。
迷ったときは、一人で抱え込まずチームで相談する。
訪問介護は、ご利用者様のお宅という、その方の暮らしの中に入らせていただく仕事です。
だからこそ、目の前の一人に対して、誠実でありたいと思います。
めぐみの会が大切にしたいこと
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めぐみの会は、完璧な職場ではありません。
忙しい日もあります。
迷うことも、悩むこともあります。
それでも、絶対に手放してはいけないものがあります。
それは、ご利用者様と自分自身を守る基本を続けること。
そして、「法律だから」ではなく「人として」どうするかを考えることです。
これからも職員全体で学び合い、利用者様とご家族に安心していただける、誠実であたたかなケアを積み重ねてまいります。
迷ったときに、一緒に考えられる職場で働きませんか

もし、これまで働いてきた介護現場で、
「現場で迷ったとき、相談できる仲間がほしい」
「感染症対策のルールがはっきりした職場で働きたい」
「法律を守るだけでなく、相手の尊厳まで大切にしたい」
「職員同士で学び合える職場で働きたい」
そう感じている方がいれば、ぜひ一度、めぐみの会を知ってください。
めぐみの会では、訪問介護、訪問看護、定期巡回、居宅介護支援、デイサービスなどで、一緒に働く仲間を募集しています。
介護の経験がある方も、これから介護に挑戦したい方も歓迎です。
一人で抱え込まない介護を、ここで一緒につくっていきましょう。
見学や相談だけでも大丈夫です。
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