夜間対応型訪問介護がなくなると、暮らしはどう変わる?~3つのケースで考える移行のイメージ~

第32回介護・医療連携推進会議(2026年9月25日開催)で、参考資料としてお配りした「想定される移行ケースと懸念点」を、わかりやすく解説します。

「夜間対応型訪問介護」は、令和9年3月末で廃止されます。いま利用している方は、経過措置の3年間はこれまでどおり使えますが、その先は別のサービスに切り替える必要があります。

では、実際に切り替えると、利用者さんの1週間の予定はどう変わるのでしょうか。めぐみの会で実際にあった事例をもとに、よくある3つのケースを想定して、「いま」と「切り替えた後」を並べてみました。

訪問介護

ヘルパーが決まった時間に自宅を訪問するサービス。基本の時間帯は8時~18時です。

夜間対応型訪問介護(令和9年3月末で廃止)

18時~翌朝8時の夜間に、決まった時間の訪問と、コール(呼び出し)があったときの駆けつけを行うサービス。「24時間通報対応加算」をつけると、日中(8時~18時)もコールを受け付けてもらえます。

定期巡回・随時対応型訪問介護看護(以下、“定巡”)

1日に複数回短時間訪問し、コールにも24時間365日対応するサービス。月ごとの定額です。
次の3つの型があります。

  • 一体型(Ⅰ)……介護も看護も、同じ事業所が担当。24時間365日対応。
  • 連携型(Ⅱ)……介護は“定巡”の事業所、看護は連携している訪問看護事業所が担当。24時間365日対応。
  • 夜間対応型(Ⅲ)……夜間(最大18時~翌朝8時)のみ介護サービスを提供。日中は提供できない。

名前が似ていてまぎらわしいのですが、「夜間対応型訪問介護」(廃止される)と「“定巡”の夜間対応型(Ⅲ)」(これから続く)は別のサービスです。

→ “定巡”の「連携型(Ⅱ)」に切り替える場合

ケース①のポイント:訪問介護+夜間対応型訪問介護から連携型(Ⅱ)へ
ケース①:訪問介護+夜間対応型訪問介護をご利用時の週間スケジュール
  • 毎朝 6:00 夜間対応型訪問介護のヘルパー(夜間の定期巡回)
  • 毎朝 8:00 A社のヘルパー(訪問介護)
  • 毎日 15:00 B社のヘルパー(訪問介護)
  • 火曜 15:00 訪問看護
  • 毎晩 21:00 夜間対応型訪問介護のヘルパー(夜間の定期巡回)

朝・昼・夜で、3つの事業所が入れ替わりで支えている形です。

※夜間対応型訪問介護の決まった時間にヘルパーが訪問することも「定期巡回サービス」といいます。(紛らわしいですね。。。)

ケース①:連携型(Ⅱ)移行後の週間スケジュール
  • 毎朝 6:00 と 毎晩 21:00 → “定巡”のヘルパーが訪問
  • 毎朝 8:00(A社)と 毎日 15:00(B社)→ “定巡の「連携事業所」として、引き続きA社・B社のヘルパーが訪問
  • 火曜 15:00 の訪問看護 → “定巡”の連携訪問看護として継続
  • なじみのA社・B社のヘルパーに、そのまま来てもらうことができます(“定巡”の事業所が、A社・B社に訪問をお願いする形になります)。
  • 1日の予定全体を、“定巡”の事業所がまとめて受け持つことになります。そのため、コールも24時間、“定巡”の事業所が受けられます。
  • A社・B社に続けてもらうには、“定巡”の事業所とA社・B社の間で契約を結び、練馬区に届け出る必要があります。
  • 会議では、この連携の契約を結んでくれる事業所がまだ少ないことが課題として挙がりました。ふだんの訪問介護と報酬のしくみが違うため、引き受けにくいという事情もあります。
  • 料金のしくみが「回数ごと」から「月ごとの定額」に変わるので、利用者さんの負担額も変わります。

→ “定巡”の「夜間対応型(Ⅲ)」に切り替える場合

ケース②のポイント:夜間対応型訪問介護のみから夜間対応型(Ⅲ)へ
ケース②:夜間対応型訪問介護をご利用時の週間スケジュール
  • 毎晩 21:00 夜間対応型訪問介護のヘルパー(夜間の定期巡回)
  • 水曜 10:10~16:25 デイサービス(通所)

日中はご家族などで間に合っていて、夜だけ見守りが必要な方です。

ケース②:夜間対応型(Ⅲ)移行後の週間スケジュール
  • 毎晩 21:00 “定巡”(Ⅲ)のヘルパーが訪問
  • 水曜のデイサービスは、そのまま

3つのケースの中で、いちばんスムーズに切り替えられるパターンです。夜の訪問を担当するサービスの名前が変わるだけで、1週間の予定はほとんど変わりません。

夜間対応型(Ⅲ)の提供時間は、事業所ごとに決められます(最低限「22時~翌朝6時」を含めばよいため)。もし切り替え先の事業所が「22時~6時」しか受け付けていないと、この方の「21時」の訪問は時間外になってしまいます。切り替えるときは、事業所の提供時間を必ず確認しましょう。

(定期巡回めぐみの会の現在の提供時間は18時~翌朝8時です。令和9年4月以降は検討中です)

→ “定巡”の「夜間対応型(Ⅲ)」に切り替える場合

ケース③のポイント:訪問介護+障害+夜間対応型訪問介護(24時間通報対応加算あり)から夜間対応型(Ⅲ)へ
ケース③:訪問介護・障害・夜間対応型訪問介護をご利用時の週間スケジュール
  • 毎日 9:00 と 17:30 障害福祉サービスのヘルパー(身体介護)
  • 火・木・日曜 訪問介護(身体・生活)
  • 火・金曜 移動支援(外出の付き添い)
  • 火・木・金曜 訪問看護
  • 毎晩 21:00 夜間対応型訪問介護のヘルパー(夜間の定期巡回)
  • 日中(8時~18時)も「24時間通報対応加算」でコールできる状態(緊急のコールは、夜も含めて月に2~3回くらいを想定)

介護保険のサービスと障害福祉のサービスを組み合わせ、1日に何度も支援が入っている方です。

ケース③:夜間対応型(Ⅲ)移行後、日中はどうする?
  • 毎晩 21:00 “定巡”(Ⅲ)のヘルパーが訪問
  • 日中の予定 → ???(どうする…💦)

夜の訪問は、“定巡”(Ⅲ)で続けられます。問題は日中です。夜間対応型(Ⅲ)は夜間しか担当しないため、いまのように「日中に困ったらコールする」ことができなくなります。

  • 日中のコールは、誰が受けて、誰が駆けつけるのか?
  • 定期巡回めぐみの会が設置しているコール機が日中は使えないなら、どうやって連絡してもらうのか?(電話をかけるのが難しいから、コール機を置いている方も多くいます)
  • 障害福祉サービスとの組み合わせをどうするか?
    会議では、“定巡”(Ⅰ・Ⅱ)は現在、障害福祉サービスとの併用が基本認められていない、という説明がありました。そのため「日中も含めて“定巡”(Ⅱ)に切り替える」という方法もとりにくいのが現状です。
  • ケース①は「なじみのヘルパーや、看護師に続けてもらえるか」(連携の契約)がカギ
  • ケース②は「事業所の提供時間」を確認すればスムーズ
  • ケース③は「日中のコール」をどうするかが、まだ決まっていない

同じ「夜間対応型訪問介護の利用者さん」でも、日中の過ごし方によって、切り替えの難しさは大きく違います。

定期巡回めぐみの会では、利用者さんに不利益がないよう、ケアマネージャーの皆様や地域の事業所の皆様と一緒に考えていきたいと思っています。気になることがあれば、お気軽にご相談ください。

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【定期巡回めぐみの会】第32回介護・医療連携推進会議 開催